こちらはピラミッドの出口から歩いて5分ほどのところにあるサンドイッチ屋さんで、創業80年を迎える人気店。近所のエジプト人達がひっきりなしにサンドイッチを買いに来ます。エジプトでは午前中から日本で言うお昼過ぎまでは、ほとんど毎日こういった軽食で済ませることが多いのです。
エジプトのサンドイッチ屋さんに無くてはならない具材の一つが「ターメイヤ」と呼ばれるそら豆のコロッケ。「ターメイヤ」が美味しくないとそのサンドイッチ屋さんが繁盛しないと言っても過言ではありません。この「ターメイヤ」は、水に浸して柔らかくした乾燥そら豆をパセリやニラなどの香味野菜と一緒に粉砕してペースト状にし、大きななべに入ったたっぷりの油に手で少しずつ落としてこんがり揚げたコロッケなのです。外側は茶色いですが中はきれいな緑色をしています。シンプルな塩味で、サクッとした食感がたまりません。
サンドイッチ屋さんには、このほかにフールと呼ばれる豆のペースト、ポテトチップス、焼きナスの中身をゴマペーストと和えた「ババガンヌーグ」と呼ばれるペースト、ホワイトチーズをベースにキュウリやトマトと混ぜ合わせたサラダ、グリーンサラダなどいろいろな具材が用意されています。それらを注文に応じて平たいパンに挟み、味付けのソースを加え、一つ30秒ほどでサンドイッチが出来上がります。代表的なファーストフードです。お値段も一つ2エジプトポンド(約15円)からとお手頃。付け合せに自家製のピクルスをプラスチックのケースに入れて売っており、これもまたサンドイッチとよく合うんですね。
このようなサンドイッチ屋さんはエジプト中どこにでもあります。観光目的でいらっしゃった方々にも是非試してみていただきたいエジプトの味です。